みみずコンポスト④ これまでやってみての感想
みみずコンポストについて4回に分けて書いてます。最終回はみみずコンポストを初めて早半年、これまでやってみての感想について書いていきたいと思います。
今でもキエーロ
キエーロ(土に生ごみを埋めるコンポスト)からみみずコンポストに移行したものの、今でもキエーロを2〜3週間に1度のペースでやっています(頻度が1週間に1回から減りましたが...)。
というのも、我が家の1日はレモン(ライム)で割った白湯で始まります。レモンの皮や野菜や果物の種、パイナップルの皮などみみずが処理できない生ごみは冷凍庫に溜めていき、溜まったら大きな穴を掘り埋めています。それなら今まで通りキエーロだけでいいのでは?ともなります。
でも、みみずたちが作ってくれる肥料(堆肥)に代わるものはありません。肥料の中でも一番効果があり、自然なものだと言われています(使ってみれば効果がすぐに実感できます!)。
また、自然の循環を夫や義甥・義姪と共に学ぶことができています。自然の仕組みというのは素晴らしくできており、循環が本来の姿なのだと日々教えられます。
しかし、その反面デメリットもあります。みみず以外の虫が増えることは想定していなかったので、始めてから数ヶ月後にハサミムシや蜘蛛、ササラダニが増えた時には正直参りました...けど、調べてみると、どれも害虫ではないし、庫内のみで外に出てくることはほとんどありません。
たまにみみずが脱走しますが、それはエサ(有機物)不足で、食べ物と求めて外に出てきますが、ちゃんと与えていれば脱走はしません。
私なりに感じたメリット・デメリットをまとめます。
<メリット>
- "Golden Soil"(金の土)
何よりのメリットは栄養豊富な肥料(堆肥・液肥)ができること。これに代わるものはありません。
- ランニングコストがかからない
電気代などのランニングコストがかからない、初期費用(みみずと家)だけなので持続可能。
- 臭わない
我が家ではキッチンにみみずのお家(コンポストボックス)を設置しているが、生ごみの異臭は全くなし。コバエもほとんどいません(ゼロではないけど、コンポストボックスよりも果物の周りにいる感じです)。
- いつでも生ごみ処理できる
ごみの回収日を気にせずに、いつでも調理したら生ごみを投入できる。みみずを飼い始めてから旅行に出かけていないのですが、2週間近く何も与えない時もありましたが、それでも元気に生きてくれてます。
- 手間がかからない
みみずは生き物なので、もう少し手間がかかると思っていたのですが、手間は生ごみを細かく切ること以外はかかりません。かき混ぜる必要もなし(我が家では処理を早めるため、数週間に1回くらいのペースで夫にかき混ぜてもらってます)。
- 釣り好きにはたまらない
釣りが趣味であれば、増えたみみずを釣り用に使えます。ちなみに我が家では釣りではなく、鶏ちゃんの大好物です。
<デメリット>
- みみず以外の虫発生
虫が大の苦手なので、これが最大のデメリット。どれも害虫ではないですが、苦手な方は苦手だと思います。幸いの救いは、ゴキブリは全く来ません(メキシコのゴキブリは巨大です😱)。
- カビが生えた
みみずコンポストに欠かせないのは、生ごみ、カビ、バクテリア、そして微生物です。残念ながらカビが生えました。しかしはこれは自然なことのようです。コンポストボックスは木でできているのでその周りに青カビ(?)黒カビ(?)が雨季になって、若干生えてます。定期的にアルコールスプレーを振りかけてカビを緩和しています。プラスチック素材であればカビが生えにくい、対処が楽だとは思います。木材のコンポストボックスを選ぶ場合は、できれば防腐剤加工されている木材を選ぶと良いでしょう。
- 生ごみを小さく刻む手間
これはマストではありませんが、投入する生ごみを細かく刻めば刻むほど堆肥化のスピード早い。面倒な時はそのまま入れてしまうこともありますが、時間がかかります。
<学んだこと>
日々学びで、みみずコンポストを初めて学ぶことはたくさんあります。ここではいくつか紹介します。
- Ph7.5(中性)を保つと良い
中性を保つことで虫の発生を緩和することができます。例えば、卵の殻(アルカリ)を定期的に加えます。我が家では卵の殻を一箇所に集めておいて、ある程度溜まったら、オーブンの使い終わった後の余熱に入れて(サルモネラ防止)、それからミキサーにかけて細かく砕きます。細かく砕いたのを袋に保管して、定期的に振りかけています(植木の肥料として使うのも便利)。酸性に傾かないように柑橘類をなるべく加えない(20%までは加えていいそうですが、我が家では一切加えてません)。
- ササラダニ
我が家で大量発生したのは1mm以下で、光沢のある茶色く、固い表皮に覆われたササラダニ。初め見た時には、その気持ちの悪さに絶叫でした(大の虫苦手です)。調べてみると、森林などにくらす土壌動物で、ササラダニの糞は分解を促進し、土をふかふかにする働きがあるという。ダニ類に分類されているが、人に食いつくことはなく、アレルギーを起こすこともない。どちらからというと益虫に近い虫なのです。怖がらず、彼らも飼ってても良いということ。
- 放置しても全く大丈夫
ササラダニが発生してしばらく開けたくなくて、生ゴミも入れずに放置(約2週間)していた時期もあります。それでもみみずたちは元気に生きています。神経質になる必要はなく、案外放置していても大丈夫。夏の暑さも大丈夫そうです。
また気づきがあれば追記していきます。
<合わせて読みたい>
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みみずコンポスト③ 堆肥収穫
みみずコンポストについて4回に分けて書いてます。前回は、みみずの入手方法とエサについて紹介しました。今回はみみず堆肥の収穫について紹介します。
みみず堆肥の収穫
我が家でもみみずを飼って半年経ち、先日初収穫しました。
<収穫方法>
収穫数週間前から、緑のバスケットにココナッツ繊維を敷き、その上に生ごみを投入していきます。
その上にもココナッツ繊維か新聞紙を掛けるとコバエ防止になります(専用のワームブランケットもあります)。
余談ですが、我が家ではココナッツ繊維も手作りしています。
飲んだココナッツを半分に切ってそれを割いて、乾燥させるだけ。
買った方がちゃんと細かく砕かれています...。
ココナチュラルは、保湿性・通気性に優れており、ホームガーデニングにも重宝します👇
みみずは食べ物を求めて食べ物のある方へ移動する習性があり、それを利用します。
バスケットに生ごみを投入し始めて約1ヶ月してから、バスケットの下に貯まった堆肥(みみずの糞)を夫に確認してもらうと、しっかり乾燥し、みみずもほとんどいなくなったので、収穫しました。
〜初収穫〜
底のメッシュが見えるまで収穫(敷いてあったダンボールは跡形もなく食べられました)👇
全て収穫できたら、メッシュの上に湿らせたダンボールをまた敷き、バスケットに集まったみみずたちと生ごみをひっくり返して入れます👇
こうしてみるとだいぶみみずが減った感がありますが、その大半が堆肥だったのだと分かります。これでまた数ヶ月の間はバスケットは使わずに、木箱に生ごみを投入していきます(バスケットは洗ってしまっておきます)。
今回の収穫はこちら👇
職業柄小麦粉の10kg袋がいっぱいあるので、それに保管。計量はしてないけど3〜4kg見込み。
早速、庭の植木に少しずつ肥料として与えました。合わせて米のとぎ汁、コンブチャのスコビージュース(増えすぎたスコービーをミキサーにかけたもの)、バナナの皮も今回は与えました。すると数日で植木たちの元気倍増したのが、あからさまに分かるほどに(死にかけていたナスが復活してきました)!
母の日のプレゼント
お母さんが家族の中で一番大事なラテン文化。メキシコの母の日は盛大にお祝いされます。日本とは異なり、毎年5月10日で、平日であってもみんな仕事に行きません(笑)余談ですが、メキシコのコロナはこの日を境に悪化の一途をたどっています...。
植木が好きな義母は、私たちのみみずコンポストの導入に興味津々だったので、母の日プレゼントにみみずコンポストを作ってあげました。
その時に1/3くらいのみみず&堆肥を分けたので、実際の半年の収穫であればもっとあったと思います。
母の日のプレゼントは、最初の経験を活かし、二回り小さいものに作りました(家族2人なのでそんなに大きなコンポストボックスが必要ありませんでした...)👇
義母はアボガド農園をやっていたり、農園の方の家には何十種類ものエキゾチックな植物を育てているので、大喜び。
ゼロウェイストなプレゼントなうえ、喜んでもらえて良かったです。
次回はみみずコンポストを半年やってみた感想について紹介します。
みみずコンポストのおすすめ書👇
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みみずコンポスト② みみずの入手とエサ
みみずコンポストについて4回に分けて書いてます。前回みみずのお家であるコンポストボックスについて紹介しました。今回はコンポスト用みみずの入手方法について紹介します。
どんなみみず?
さて、みみずと言っても、庭や道端にいるどんなみみずでもいいと言うわけではありません。コンポスト用のみみずはシマミミズという品種で、残念ながら普通の土壌では探しにくい品種です。
英語では"red worm" と呼ばれることがあり、その名のとおり、赤ピンク色です。この品種は生ごみなどの有機物を食べ、その糞が堆肥となります。シマミミズは釣りの餌として用いられている品種でもあります。
日本では、釣具屋で販売されていることもあるようなので、最寄りの釣具店を確認してみると良いかもしれません(釣具店によってはシマミミズ以外の品種の可能性もあるそうなので品種も確認してみてください)。
シマミミズは以下から入手可能です(それぞれ値段・送料が異なります)👇
メキシコでは、アマゾンと並ぶ大手オンラインサイト "Mercardo Libre"(メルカルド・リブレ)というサイトで販売されています(1kgなんと$80(ペソ)(約380円)!!日本では500gで5千円前後します...)。
とは言え、メキシコの郵便・宅配事情は信用ならないのと、生き物をオンラインで買うのは抵抗あり。
義母(アボガド農園経営しています)に聞いたら、シマミミズ販売をしている知り合いがいると連絡先を教えてくれました。問い合わせてみると、なんと500gで$800(ペソ)、なんとオンラインの10倍の価格!!
その数日後たまたま友達と食事をしている時に、ふと聞いてみました。そしたらその中の一人が教えている大学に農業科があり、みみずコンポストを行なっているからプロフェッサーに聞いてくれると言う。
その翌週、プロフェッサーから頂いたシマミミズを約1kgほど友達が届けてくれました。そんなこんなで、我が家にシマミミズがやってきたのは今年2月のお話。
ちなみに、みみずたちを家の中に入れる際は、水に浸したダンボールをメッシュ板の上に敷き、その上にみみずを入れました。
みみずはとてもデリケート
みみずはとても敏感な生き物だそうです。新しい環境に慣れないと集団で死んでしまいます。なので新しいお家に移動したら3日間は蓋を閉めたままそっとしておき、新しいお家(環境)に慣れてもらいます(その間エサも不要)。その後、しばらくはエサも控えめにあげます。
また、光も苦手です。エサ(生ごみ)をあげる時以外は必要以上に蓋を開けずに、そっとしておきます。
みみずのエサ
生ごみだったらなんでもいいのか、と言うとそうでもありません。みみずにも好みがあります。イメージで言うと、プラントベース(ヴィーガン)のベビーフード。辛いものや酸っぱいものも苦手。そして、みみずには歯がないので、細かく刻むと効率的。
<与えて良いもの>
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野菜や果物の皮(柑橘類・パイナップルはNG)
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ご飯・パンやその他の穀物類
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ご飯の残飯
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コーヒーかすや茶がら(コーヒーフィスターや紙のティバッグもOK)
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卵の殻(砕いたもの)
<与えてはいけないなもの>
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お肉や魚(動物性全般)
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柑橘類
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乳製品
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玉ねぎやニンニク
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唐辛子などの香辛料
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脂っこい食べ物全般
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パイナップル
また、果物や野菜の種を入れてしまうと、高い確率で発芽するので入れないことをおすすめします。
生ごみ以外にも、新聞紙やダンボール、おがくず、わら等を月1のペースであげると喜びます。大好物はココナッツ繊維。
※わざわざおがくずやわらを買う必要はありません。
※ダンボールは印刷のない無地のものを使いましょう。
また、みみずは湿った環境を好みます。常に湿った状態を保つようにして、乾いていると感じたら水スプレーしてあげます。
どのくらい食べるの?
みみずは1日に自身の体重(0.4g)の半分(0.2g)ほどの生ごみを食べます(初めの1〜2週間はその半分くらいにしておくと良いでしょう)。
一般的に2人家族で約250g /日の生ごみが出ます。なので500g(約1,250匹)のみみずがいれば十分です。
なお、みみずの繁殖力は大きく、半年で5〜10倍に増えます。なので、初めは少なめからのスタートで良いでしょう。
次回はみみずコンポストの堆肥収穫について紹介します。
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