ジャングルファームで栽培されるマンゴー

マンゴーは、私のメキシコ生活において欠かせない果物。メキシコに来てから人生で初めてこんなにもたくさんの種類のマンゴーを知り、味わってます。

今住んでいるジャングルは、マンゴー中心としたファームで、毎夏すごい量のマンゴーが収穫されます。

住んでいる地域はマンゴーの生産地であって、数多くの品種のマンゴーが栽培されています。主な種類は以下の通り。

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マンゴー(檬果・芒果、学名: Mangifera indica、英: Mango)

 

その中でも私の一番お気に入りの種類は、メキシコで品種改良されたAtaúlfo(アタウルフォ)という繊維の少ない(ほとんどない)品種。ジャングルファームでも上記の種類、ほとんどあるけど、なかでもAtaúlfo(アタウルフォ)がメインで、大家さんも数を把握していないほどマンゴーの木があります。

1回の収穫でこんなに!

 

さて、マンゴーのシーズンになると私も大忙し。

今年はアメリカからディハイドレーターを輸入したので、Ataúlfo(アタウルフォ)の皮を剥いて、チーク(頬)の部分両サイドをカットして、ドライマンゴーを毎日仕込んでいます。

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ドライマンゴーに適さない種の周りの果肉や、ドライにするには適さない大きさのマンゴーはジューサーでピューレにするか、角切りして冷凍しておきます。これは冬季のマンゴーパンとマンゴー&パッションフルーツのジャムの製品に変わります。もちろんドライマンゴーもパンやスイーツの材料として使用。また、ドライマンゴーを発酵させた発酵液も作り、先日紹介したカシュの発酵液と合わせてトロピカルサワードゥを作り、グルテンフリーパン用の天然酵母として使います。

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余談ですが、マンゴーの季節になると露天で花のようにカットしたマンゴーのチリがけが大人気。なんだか長崎のバラアイス(チリンチリンアイス)を思い出します。

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マンゴーの種はマンゴーバターを作ることもできるけど、今のところそこまで手が回らず、皮と種はコンポストへ。ここからの生命力も無駄にしません。このコンポストからものすごい数のマンゴーが自然発芽してくれます。これをコンポストからポットに移植します。ちなみにマンゴーもカシュと同じウルシ科です。

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トロピカルに住んでいると生命力にいつも感動をもらう。

 

今日も自然からいただく恵みに感謝を込めて...

 

 

 

マンゴーについてはメキシコに住み始めてから何度も書いています。

simplylivinggreen.hatenablog.com

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カシュー(学名: Anacardium occidentale、英名: cashew )

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私とカシューの木の出会いは、ジャングルファームに引っ越してきた翌年の初夏。
大家さんが “Try this" と一つの果物を持ってきてくれた。その果物はりんごのような果物が上についていて、下に何だか種のようなものがついている。大家さんは果物は食べるのではなく吸い付いてごらんと言う。そしてその下についている種は猛毒だから食べるなという。
言われた通り吸い付いたらすごく甘いジュースが滴るほどいっぱい。繊維が多く食べづらいけどジュースがなんとも甘い。その美味しさに感動していると、これは "Cashew Apple" と言うんだよと教えてくれた。
 
初めて見、食べるこの果物に魅了されて、その木に会いに行くと、とても豪快にたくさんの腕を広げている。表を見ると緑・赤・オレンジの大きな葉が太陽に向かってお祈りしているよう。私の住むメキシコではなぜか "Nuez de India“(インドのナッツ)と呼ばれるこの木だが、原産は中南米・ブラジルである
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カシューナッツは知っていたけど、まさかカシューナッツの上にりんごの形をした果物がついていたとは知らなくてどんどん魅了されていく。
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調べていくとこの果物にはタンニンが含まれておりインドGoaではFeniと呼ばれるカシューアップルの蒸留酒を作っているという。youtube見て、真似して作ってみたけどあまり美味しいものではなかった...。そのまま発酵し続けてヴィネガーも作ってみたけど私好みではなかった...。
 
蚊と戦いながら必死に収穫したのに残念。気を取り直して去年は短めの発酵で発酵液を作った。

これはうまくいって、以前からお客さんから要望をいただいていたグルテンフリーパンの酵母液として実験を繰り返してみると成功。今では大人気のグルテンフリーブレッドの発酵液 (Tropical Sourdough) の一材料として使っています。
 

グルテンフリーのパン

 
今の季節、フレッシュのカシューアップルのジュースは彼の大好物で、ワイングラスに入れて冷やして食後酒(お酒は入ってないけど)として頂く。
 
 
さて、肝心なナッツの殻にはウルシオールというウルシ科の植物に含まれる樹脂で、肌に触れると危険(毒)で、殻を剥くには特別な処理方法があるとのこと。未だ我が家で穫れるカシューナッツをいただいたことはなくて、毎年窓辺で天日干しで終わってしまいます...。
そこで今年は試しに植えてみたら一つだけ発芽してくれました。もうかわいく可愛くていろんな人に見せびらかしています。そして、カシューツリーの下に行ってみるとたくさん発芽していました。
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<その他のカシュの利用方法>
カシュの新芽、葉っぱと蕾はアジアでは生食されており、果物であるカシュアップルは蒸留酒の他、ワイン、ヴィネガー、ジャム、チャツネ等が作られている。
メディスンとして葉、花、樹皮、ナッツの殻から取れるウルシオールが使われており、中でも南アメリカ原住民の中では樹皮は避妊薬として使われているとか。
カシュアップルの搾りカス、ナッツの殻、そして葉は草木染めに使われるとか。
 

最近の収穫

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写真時計回り:マンゴー3種類(KEITT, ATAULFO, TOMMY)、ナンチー(NANCHE)、ライチ、スターフルーツマンゴスチンの一種(LEMON DROP MANGOSTEEN)、パッションフルーツ(MARACUYA)と真ん中がカカオ(CACAO)。

 

どれも美しく見てるだけでもうっとりする。

 

季節ものであるのはマンゴー、ナンチー、ライチ、レモンドロップマンゴスチンで、スターフルーツパッションフルーツは年に2回、カカオは一年中収穫ができる。

 

住んでいるとこはマンゴーファームなのでマンゴーの季節は数えきれないほど収穫できて、使い方もそれぞれ。マンゴーについてはまた別の回で改めて書こうと思う。

 

ナンチーはメキシコに来てから知ったフルーツ。私はあまり好みのフルーツではないけど、メキシコ人は大好きで、季節になると露店でナンチーの上にチリソースをかけて売っていたちもする。

我が家では家の目の前にナンチーの木があって、毎日たくさん落ちているので最初の年はナンチーの黒糖漬けシロップを作ったけど、そもそもシロップを使うことがないので、一向に減らないである...。

 

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ライチはそのままで食べるのが最高に美味しい。残りはそのまま冷凍しておけば一年中楽しむことができる。

 

スターフルーツはそのまま食べるのもいいけど、サイコロ状に切ってサラダに入れるのが一番の使い道。ほんの少し甘味があって、ジューシーでサラダにぴったり。

その他にも去年はグルテンフリーサワードウブレッドの発酵液の一つとして使ってみた。ちゃんと発酵してくれていい風味を出してくれた。今年も仕込むかどうかまだ考え中。

 

レモンドロップマンゴスチンはとてつもなく美味しい。でも種が大きく、皮もしっかりしていて、あまり食べた感はしない(笑)これはまだ冒険していなくて、そのまま頂くという食べ方しかまだしてない。ジャムとかにしても美味しいだろうけど、実の部分が少なすぎるかな。

 

そして大好きな大好きなパッションフルーツ。メキシコではMARACUYA(マラクーヤ)と呼ばれています。私はこのフルーツに魅了されて、大好きな植物であり、フルーツです。

そのままをヨーグルトやチーズケーキにかけたり、種をとって、ピューレを作って、ムースやチョレートトリュフの中身のガナーシュと混ぜたり。ジャムを作ったり、使い道はいろいろ。

 

チョコレートの原料となる、カカオ。実は今回が初収穫!というのも去年の暮れに大家さんが私たちのエリアを大きくしてくれて、そこにカカオの木があって、その実が長い月日をかけてやっと収穫の時期になった。そのままを頂くのもいいし、チョコレートにするためには発酵させて、乾燥させて云々というプロセスが必要。いろんな人に話を聞いてみたけど、みんなそれぞれのそのプロセスが違ってて...結局ネットで調べたプロセスで。さて、どんな風になるか、楽しみ。

 

こんなにも種類の果物を収穫でして、すごく楽しい。

一年中美味しい恵みに、自然からの恵みに今日も感謝。