身体にも環境にも優しい洗濯を始めませんか④ 〜ソープナッツ〜

5回に分けて洗濯について書いてます。前回は洗濯洗剤のいらないマグちゃんについて書きました。今回は、合成洗剤ができる以前から洗剤として世界中で使われている木の実『ソープナッツ』を紹介します。

 

ソープナッツ

 ソープナッツとはその名の通り、石けん(ソープ)の木の実(ナッツ)、英語では、ソープベリーやウォッシュナッツ、ランドリーナッツとも呼ばれてます。日本語名は『無患子(ムクロジ)』と呼ばれています。温暖な地域(関東以西から九州)に生息、神社仏閣のある場所に巨木が多く生息しています。というのも、ソープナッツの種は魔除けの力があると古くから伝えられ、お数珠や羽子板の羽根の玉として使われるからです。また、殺菌効果が強いことから薬としても使用されてきました。そして、果皮は、昭和初期までは石鹸やシャンプー代わりに使われていました。

ソープナッツに含まれている天然の界面活性剤『サポニンが水の表面張力を崩して衣類の繊維に染み込み、汚れを浮かせて洗い流します。

乾燥したソープナッツの果皮なので、合成洗剤のように衣類に化学的な残留物質もなく、アトピーなどの敏感肌や赤ちゃんの洗濯にも安心して使用できます(ナッツアレルギーでも可)。

 

ソープナッツはこんな木です👇

www.uekipedia.jp

 

使い方は、6粒程度(約15g)を巾着袋に入れて、洗濯物と一緒に洗濯機に入れて洗濯(すすぎは1回でOK)し、洗濯後に干して乾かすだけ。

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<ポイント>

  • 粉洗剤と異なり、水温はお水でも、お湯でも、お風呂の残り水でもOK。
  • 泡立ちは通常の洗濯洗剤に比べると控えめだが、泡がなくなってもサポニンはしっかりとした洗浄力を持っています。
  • すすぎ時に衣類の生地を緩めて本来の柔らかさを引き出し、柔らかくふわふわに仕上がるので、柔軟剤を使用する必要なし。
  • ナッツソープは3〜5回程度繰り返し使用できます。洗浄力の確認するには瓶に水とソープナッツを入れて振って、泡立てばまだ使えます。
  • 使用後は肥料として使えます。 サポニンは土壌改良効果があり、微生物活性化させます。

 

<その他の使い方>

  • ソープナッツ洗剤液:ソープナッツ15粒程度(約30g)と水3カップを一晩浸けておきます(4時間以上23時間未満)。鍋で5分ほど煮る。濃い目の洗剤液になります。火を止めて、冷めたら容器に入れれば、洗剤の出来上がり。用途によって薄めて使えます。保存料が含まれないので冷蔵庫保存してください(3〜5週間)。
  • ソープナッツ粉洗剤:電動コーヒーミルを使って挽くとソープナッツパウダーになります。食器洗いや水回りのお掃除の時に振りかけて、粉石鹸として使えます。

 

メキシコでソープナッツを買ったら上で紹介した洗剤液をシャンプー代わりに使えるレシピがついてきました。

ソープナッツ洗剤液 + アロエベラ10cm程のジュース + ローズマリーひと枝 + 亜麻の実大さじ1を全て鍋に入れて煮て、濾せばシャンプーの出来上がり。こちらも冷蔵庫保管してください。亜麻の実はビタミンEとオメガ3が豊富に含まれており、それによって髪の毛や頭皮をダメージから守り、抜け毛防止にも役立ちます。

 

参考: