みみずコンポスト① 〜みみずのお家を作る〜
前回はみみずコンポストを始めたきっかけについて書いてます。みみずコンポストを始めて早半年間。みみずコンポストのDIYから収穫まで一通り経験しました。4回に分けてみみすコンポストについて紹介していきます。
みみずコンポストとは
自然界の循環サイクルを利用したみみずコンポストの仕組みはシンプルで、生ごみなどの有機物を微生物が分解し、それをみみずが食べ、腸の中で消化されたみみずの糞やおしっこが堆肥・液肥となります。この堆肥は"Golden Soil"(金の土)と呼ばれる、栄養豊富な肥料になります。
自然のしくみなので、生ごみなどのイヤなニオイはなく、森の匂い(土の匂い)がします。
そして、必要なものは、みみずのお家、みみず、そして生ごみのみ。
みみずのお家
さて、みみずコンポストにすると決めたら次は、みみずたちのお家をどうするか。
日本企業のミミズコンポスト👇
※光和商事(株)の金子みみずちゃんの家は家庭用生ごみ処理機ミミズコンポストとして全国607市町村で補助金対象機器になります。(2020年6月現在)
世界で一番売れているみみずコンポスト👇
おしゃれさを求めるならばこんなコンポストも👇
とは言え、どれも購入するとなれば、結構なお値段します(1万円越え)。しかもメキシコでは入手が難しい...なので、夫の得意のDIYを発揮してもらうことに。
キッチンに置きたいので室内にあってもおかしくないデザインのものを...と参考にしたのは、夫の父国でもあるオーストリアのwurmkisteという会社のデザイン。
スツールとしても使用できて、パッと見はみみずコンポストに見えない。
こんなにもおしゃれにはできないけど、構造のアイディアを頂きました(我が家ではスツールにはしませんでした)。
Wurmhotline: Starten der Wurmkiste - Erste Schritte, wichtige Hinweise und ernten kurz erklärt
<みみずコンポストの構造>
- 上の蓋を開けてその中にミミズがいるのでそこに生ごみを投入。
- 下に液肥となるミミズのおしっこを受け取るトレイが出し入れでき、ある程度ミミズの糞が貯まったらそれを取り出すために、メッシュバスケットを中に入れて、その中に生ごみを投入することで下から上にみみずたちは食べ物を求めて登っていき、数週間でみみずたちはバスケットに移り住み、下に残るのは、みみずの糞である堆肥のみ。
- 貯まった堆肥を取り出し、バスケットをひっくり返して、また下の方にみみずを戻す仕組み。
<みみずコンポストの作り方>
みみずのお家を作るにあたって、まずは最適な大きさの(液肥を受け取る)トレイとバスケットを探し、その大きさからお家の大きさを設計。
液肥と堆肥を分別するメッシュ(メッシュは生地屋で買ったメッシュ布を二重にして使用)👇
木箱に固定する👇
バスケットを入れた時に落ちないように4箇所に固定をつける。
バスケットを入れるとこんな感じ👇
正面から見ると...
ドリルでいくつか空気穴を開ければ、みみずのお家は出来上がり。
次回はみみずの入手方法について紹介します。
みみずコンポストのおすすめ書👇
<合わせて読みたい>
みみずコンポストのきっかけ 〜フードロスの問題〜
メキシコに来て以来、生ごみのコンポストは庭に穴を掘って、土に埋めるだけのシンプルなコンポストでした(キエーロと同じ仕組み)。
以前紹介したキエーロについて👇
土に埋めるコンポストは至ってシンプルで、
毎日の生ごみは冷凍庫に保存、
週に1回程度夫に大きな穴を庭に掘ってもらい、
冷凍庫に保管してあった1週間分の生ごみを解凍、
早く分解するようにミキサーで細かく砕き、
穴に埋めるだけ。
夏場は1週間程度、冬場では2〜3週間程度経つと微生物が生ごみを分解してくれて消えてなくなります(堆肥にはならない)。
たまにコンポストから芽が出てきたりの楽しみがあります。
せっかくホームガーデニング(家庭菜園)をしているので、生ごみが堆肥(肥料)になるような方法を取りたいなと思い、堆肥のできるコンポスト方式を調べてみる。バイブルのBeaのゼロ・ウェイスト・ホーム(本)によると、
その他に良質な堆肥を作ると言われる、みみずコンポストが選択肢に。
- 地上式コンポスターは暖かいメキシコではおそらく虫が湧くだろうと言うことと、そもそもメキシコではコンポスターが手に入らないと言うことで却下。
- EMバケツはEMぼかし購入の維持費がかかる&そもそもメキシコではぼかしが手に入らないと言うことで却下。
- みみずコンポスト。実は日本にいる頃から気になっていたコンポスト方式で、生ごみを食べたみみずの糞とおしっこが堆肥となる仕組み。
ただ虫が大の苦手なので、みみずも苦手...。これまでやりたくてもなかなか挑戦できませんでした。逆に夫は虫が平気な人なので、みみず担当は夫ということで、メキシコでも手に入りそうなみみずコンポストをすることにしました。
みみずコンポストについて書いていきます。その前に生ごみの問題について少し触れたいと思います。そして、各家庭で生ごみを処理することが必要で、それが気候変動・温暖化防止対策にもなるということについて。
フードロスの問題
日本の家庭ごみから出る4割が生ごみだと言われています。この生ごみはフードロス(食品ロース)とも言われ、調理くずや食べ残し、期限切れ食品・食材などをさします。
焼却大国の日本は(世界の焼却炉の9割以上が日本が占めています)、衛生的な観点から汚物法でごみはなるべく燃やすこととなっているそうです。
焼却炉では、ダイオキシンの発生を防ぐ為、800℃以上の高温での処理が取られています。高温処理を維持するために大量のエネルギーが浪費されています。
そして、その為には私たちの納めた巨額な税金が使われています。私も東京都の埋立処分場の見学会に参加するまでは知りませんでした...(見学会は無料で参加できるのでオススメです)。
それだけではありません。水分を多く含む生ごみ(70〜80%は水分)は、焼却処理をする際に更なる大量のエネルギーを必要とし、大量の二酸化炭素を発生させ、温暖化につながります。そのため全国の多くの市町村では、ごみ減量化運動の一環として、各家庭で生ごみを処理する機器・容器の補助金が支給されています(もしくは無料支給されています。私も日本にいた頃使用していたキエーロは区から無料で支給されました)。
海外ではごみのほとんどが埋立処理となります。生ごみ(有機物)が直接埋立処理されることで温室効果ガスであるメタンガスや二酸化炭素、アンモニアの発生してしまい、温暖化、気候変動の要因の1つとなっています。
意外と面倒くさそうな生ごみ処理も環境さえ整っていればそれほど手間ではありません。そして大人にも子供にも自然の循環の仕組みのいい勉強になります。
これを機に生ごみ処理を始めてみませんか?
次回から4回に分けてみみずコンポストについて紹介していきます。
私のバイブルのBea Johnsonのゼロ・ウェイスト・ホーム👇
大家族になりました
メキシコに来て早いことでもうすぐ1年半。
以前も少し触れましたが、1つの敷地内に4軒家があり、4世帯住宅に住んでいます(義両親・義妹家族・義弟+犬2匹・そして私たち夫婦+犬2匹の4つに分かれてます)。
私たち側には、小さな庭があり、そこに番犬である、ドーベルマン♀とピットブル♂がいます。とは言え、暑い毎日の大半は寝て過ごすメキシコの犬たちは涼しい室内を好み、結局は私のいるキッチンで一緒に過ごしています(犬専用のソファーもあります(笑))。
この子たちは義母の犬であるけど、義母は他にも4匹の犬を農園の方で飼っているのもあり、世話は私たちに任せており、私たちもこの子たちは大事な家族だと思って接しています。
そんな2人+2匹生活も今年になってからどんどん家族が増えてきました。
まず今年2月に大量のみみずたちをいただきました。というのも生ごみの処理にみみずコンポストを始めました。
詳しくはこちらで紹介していきますね👇
simplylivinggreen.hatenablog.com
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そして約2ヶ月前からは鶏も家族に加わりました。
去年の暮れにNetflixで見た『The gamechanger』をきっかけに、夫から『家での動物性製品の摂取をなるべく控えよう』と提案。完全なるプラントベースではないけれども肉の購入はやめました。今でもチーズやクリーム、卵などは購入しています。製菓学校を卒業して、パン職人の私にとっては、卵は時には欠かせない食材です。チアエッグやフラックスシード(亜麻の実)エッグなど卵の代用品はありますが、卵の風味やテキスチャには敵いません。
ドキュメンタリー等で知ってしまった家畜動物の非人道的な扱い、温暖化や気候変動の原因であること、動物性製品は本来人間には必要のないものであるという事実などなど。卵や動物性製品を買う度に心が痛みます。もし頂くなら、放し飼いでフェアに育てられている鶏の卵と思っていますが、通常の卵の3倍くらいのお値段がします。
実は去年から自分たちで鶏を育てたいね、と話していました。コロナをきっかけに自粛生活が始まり、時間もあったので、これを機に自分たちで小屋を建て、鶏も我が家にやってきました。
詳しくはこちらで紹介していきます👇
<更新予定>
8月にヒヨコ3羽と継母雌鶏を譲り受け、犬2匹、鶏5羽、みみず数千匹(?)の大家族になりました。残念ながら犬たちは鶏を食べてしまうので一緒にすることはできませんが、日々自然の循環をこの子たちに教えてもらってます。